2024年1月11日
こんにちは! いわつか歯科クリニックです。
いわつか歯科クリニックに通う皆様が楽しくお食事できる様にサポートし、 友達や家族で食事を楽しんでもらえることを望んでおり、
地域の方々のお口の健康管理を安心して任せていただける、かかりつけ歯科医院として診療してまいりますので、お口のことでお悩み事がありましたらお気軽にご予約、ご相談ください。
歯磨きは歯と歯茎の健康を保つ上で欠かせないものですが、やり方によっては逆に悪影響を及ぼすこともあります。
歯磨きを頑張っていて、虫歯もないのに歯が痛い、歯がしみるという人は、ひょっとしたら歯磨きの仕方に問題があるのかもしれません。
歯についた汚れは力を入れなくても落ちます。
もし、力を入れてゴシゴシやっているならば、それは歯や歯茎を傷つけるだけになってしまいます。
歯ブラシの毛先が1ヶ月もしないで開いてしまう、という方は力の入れすぎだと考えて良いでしょう。
やわらかめの歯ブラシだと物足りなく感じる人もいるかもしれません。
しかし、やわらかめでもちゃんと汚れは落ちます。
もし硬めの歯ブラシを使っているならば、歯や歯茎を傷つけてしまっている可能性があります。
歯磨きを丁寧にやる人は歯磨きの時間が長くなる傾向がありますが、これもやり過ぎはダメージを与えるだけになってしまいます。
もし5分以上磨いている場合には磨き過ぎかもしれません。
歯磨きによって歯茎がダメージを受けると、歯茎が下がってしまいます。
そうすると、歯が以前よりも長くなったように見えます。
歯茎が下がると、歯根が露出して冷たいものがしみたり、歯ブラシが当たると痛みを感じたりします。
歯磨きにより歯茎がダメージを受けることで歯茎が傷つき、出血しやすくなります。
また、傷口が痛みを引き起こします。
歯の表面にあるエナメル質は硬い組織ですが、長い間オーバーブラッシングが続くと、エナメル質が削れて内部にある黄色い象牙質の色が透けて見えるようになります。
歯や歯茎も生体組織ですから、過剰なブラッシングはそれ自体がダメージとなり、痛みやさまざまな不快症状の原因となります。
もし磨き過ぎかな?と感じる人は、これまでよりも歯磨きを控えめにしてみると良いかもしれません。
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2024年1月9日
硬い食べ物やお箸、フォークなどが当たった時はもちろん、自分では思い当たる出来事がないにもかかわらず、唇の横が切れてしまう場合もあるかもしれません。
今回はその原因と予防方法についてお伝えしたいと思います。
唇の両端、上唇と下唇とが繋がる部分を口角(こうかく)と言いますが、そこに炎症が起きるものを口角炎と言います。
切れて出血してかさぶたになったり、口を開けるときに痛みを感じるため、大きく口を開くことができなくなります。
ほかに唇が切れてしまう原因として考えられるものは、口唇炎や口内炎、口唇ヘルペスなどが挙げられます。
(1)唇の乾燥
空気が乾燥する季節になると、外気にさらされる唇は乾燥しやすくなります。
冬は唇がよく乾く、と感じる方も多いのではないでしょうか。
唇が乾燥すると口角炎になりやすいので注意が必要です。
唇を舐めても、余計に乾燥してしまうことになりますので、癖になっている方は気をつけてください。
(2)免疫力の低下
ストレスや疲労などにより免疫力が低下すると、カンジダ菌というカビが繁殖しやすくなります。
そうした状態が長時間続くと、カンジダ菌の感染により口角炎が起きやすくなり、口角が赤くなったり切れやすくなります。
(3)ビタミンの不足
ビタミンB2、B6などの栄養素は、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。
…などの理由によりビタミンが不足してしまうと、口角炎ができやすくなります。
(1)口角など口の周りを清潔に保つ
まずできることは、口角を清潔に保つことです。
肌が弱いなど、洗顔フォームなどを使って顔を洗う際には、口角のあたりもしっかり洗って、清潔に保つようにしましょう。
(2)しっかりと保湿すること
洗顔の後や、屋外で過ごす時は、口角も乾燥しやすくなります。
保湿クリームもしっかりと塗って、乾燥から守るようにしましょう。
(3)栄養バランスのよい食事を心がける
食事に好き嫌いのある方も、食べられる中でできるだけバランスよく食事することを心がけましょう。
できれば野菜をしっかり摂取したいものです。
また、マルチビタミン剤などのサプリメントを併用することも1案です。
もし口角炎になってしまったら、まずは口角のあたりを清潔にして、保湿することを心がけてください。
せっけんや洗顔フォームを使って洗っても構いませんし、痛くてしみるという場合は、温かいぬるま湯だけで洗顔しても構いません。
また、食事も酸味などの刺激物を減らす、もしくは避けるようにして、口角を安静に保ちましょう。
数日様子を見て、改善しない、悪化するという場合は、近くの歯科医院や皮膚科を受診して相談しましょう。
2023年12月28日
12月28日午後から1月4日まで休診させていただきます。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください。
2023年12月26日
歯が汚れたり歯に色がついたりすることは、とても嫌なことですよね。 歯医者に行けばきれいにしてくれることは分かっていても、自宅でできる方法があれば、まずはそれから試したいところです。
歯の着色のことをステインといいます。それで着色を落とすことをステインケアと呼ぶことがあります。 ドラッグストアで歯の着色落とし製品を探すときは、ステインという言葉を探すといいでしょう。
歯の汚れや着色が歯垢のせいだった場合、使う歯ブラシは普通に売っているもので大丈夫です。 歯ブラシの毛は、細め太め、硬め軟らかめ、毛の量が多め少なめ、と様々なタイプがあります。自身の歯にフィットするものを選びましょう。 歯間ブラシやデンタルフロスを使っていない方は、この機会にぜひ使ってみてください。歯と歯の間の歯垢もしっかり落とすことができます。 さらに、歯磨きの頻度も増やしてください。朝食後、昼食後、夕食後に加えて、夕食後の歯ブラシと就寝までの時間が長くなってしまったら、寝る前にもうひと磨きしてもよいでしょう。
ステイン対策のための歯ブラシは、特殊な加工が施されています。 ステイン用歯ブラシの毛は、軟らかさとしっかりさが備わっていなければなりません。毛の表面を軟らかくすることで、汚れやペリクル(歯の表面)にぺったりと着くことができます。ぺったりと付着させたら、今度はそれを力強く引きずらなければなりません。そのためには、毛にしっかり感が必要になるのです。 そこで、ステイン用歯ブラシの毛は、芯をしっかりした素材でつくり、その芯を軟らかい素材で覆っているのです。 さらに毛の形状も重要で、円より四角のほうが着色落としに向いています。毛の形状が円形だと歯の表面に対して点で接することになりますが、四角い形の毛であれば線で歯に接触するのでひとかきで落とせる汚れが増えるのです。 また、ステイン用歯ブラシの毛先は、わざと尖らせていません。一般的な歯ブラシは、歯と歯茎の間に届かせたいので細く尖っているのですが、それでは歯の表面の汚れが落としにくくなるからです。
歯の着色汚れを気にするあまり、ブラッシングしすぎる方もいます。何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ですので、かえって悪影響を及ぼす可能性もあります。 ステイン対策しすぎによる弊害は、象牙質知覚過敏です。歯の表面のエナメル質を磨きすぎると、エナメル質の下の象牙質に刺激が伝わりやすくなってしまうことがあります。 象牙質は歯の神経と接触しているので、象牙質への刺激は痛みに変わりやすいのです。 もし「いくら磨いても着色が落ちないので、さらに磨いてしまう」という気持ちになってしまったら、自宅でのセルフケアを中断して、ホワイトニングを行っている歯科クリニックに相談したほうがいいでしょう。
ホワイトニングは、歯を白くする処置です。天然の歯だけではなく、人工の歯もホワイトニングで白くしたいという方もいるでしょう。人工歯は天然の歯と同様に黄ばむため、目立つところの人工歯が黄ばむことで口元が気になる方もいます。そこで、今回は人工歯が黄ばむ原因や人工歯もホワイトニングできるのかについてお伝えしたいと思います。
人工歯には、レジンやセラミックなどさまざまな種類があります。この中のうち、レジンは他の素材に比べて自然に劣化して黄ばみやすいです。セラミックはレジンよりも黄ばみにくいのですが、それでも永久に白さを維持することはできません。人工歯の黄ばみは、天然歯の黄ばみと同じく目立つため、しっかり対処しなくては見た目に悪影響が出てしまいます。
天然歯であれば、黄ばんだときにホワイトニングをすれば白い歯にすることはできます。しかし、人工歯は天然歯と構造が違うため、天然歯でおこなうようなホワイトニングでは白くできないのです。そのため、ホワイトニング以外の方法で歯を白くすることが必要になります。
人工歯を白くする方法は、次の3つです。
■歯のクリーニング 歯科医院で歯のクリーニングを受けることで、人工歯の表面の汚れや着色を取り除けます。ただし、レジンの黄ばみは歯の表面だけのものではないため、高い効果は期待できません。セラミックであれば、歯のクリーニングで十分に白くできるでしょう。
■ホワイトコート 歯医者でホワイトコートの施術を受けることで、白い人工歯を取り戻せます。ただし、表面をコーティングしているだけであるため、約1ヶ月で効果が失われます。
■歯のマニキュアを塗る 歯のマニキュアは、歯を白く塗ることで黄ばみを隠す方法です。ただし、色ムラなく塗ることが難しいため、逆に目立つようになる可能性があります。
歯科医院によって導入している治療法・施術が異なり、費用にも差があります。
いずれも一時的な対策にしかならないため、白さを維持しやすいセラミック素材の人工歯を選ぶことをおすすめします。ただし、セラミックは費用が高くなりやすいため、メリットとデメリットや予算を考慮して選ぶことが大切です。
人工歯はホワイトニングできませんが、セラミック素材であれば歯のクリーニングで白くできる可能性があります。また、応急処置としてホワイトコートや歯のマニキュアを塗る方法もあるため、そのときの状況や人工歯の素材に合わせて対処しましょう。
2023年12月19日
天然の歯の大切さは、失って、苦労して、初めて気づきます。 「もっと歯を大事にしておけばよかった」と後悔しないようにしましょう。
【ポイント①】早めの受診 痛みや違和感があるときは早めに受診し、初期段階で治療することが大切です。 症状が進行してしまってからでは治療期間が長くなり通院回数も増え、治療費の負担も大きくなります。 また、症状の進行具合によっては歯を抜くことになる場合もあります。 早期発見・早期治療で天然の歯を長持ちさせましょう。
【ポイント②】定期的なお口のチェック 自覚症状がなくても、むし歯や歯周病にかかっている場合があります。 歯科医院での定期的なお口のチェックで、歯を失う原因の多くを占めるむし歯と歯周病を予防しましょう。
★むし歯 初期むし歯はまだ黒くなっていないので鏡で見ても分かりません。 痛みなどの自覚症状もありません。 神経を抜いた歯はもろくなり、何らかの異常があっても自覚できません。 また、過去に治療して被せた詰め物や被せ物と歯の隙間が細菌の棲みかとなり、むし歯(2次う蝕)になる可能性があります。
★歯周病 25歳以上の約8割がかかっていると言われる歯周病。 歯周病は自覚症状があらわれたときはかなり進行している場合が多く、歯を抜くことになる場合もあります。 歯周病は歯周ポケット(歯と歯の間の溝)の深さの測定やレントゲン撮影といった検査で 自覚症状があらわれる前の対処が必要です。
【ポイント③】ホームケアとプロケアの両立 「毎食後歯磨きしているのに、どうしてむし歯になるの?」 といった声を聞きますが、歯磨きの方法が正しくない、磨けていない部分がある、といったことがよくあります。 毎日の歯磨きは大切ですが、歯磨き方法が正しくないと効果がありません。 日々のホームケアと定期的なプロケアの両立が歯を長持ちさせる秘訣です。
★ホームケアとは ホームケアとは家庭で行うケアのことです。 ホームケアでは、歯磨きや歯間ブラシ・フロスなどの補助器具を使ったお口の中の清掃。 食事のとり方や甘味制限など食生活も気を付ける必要がありますが、完璧に行うことはなかなか難しいものです。 また、歯石やバイオフィルム(細菌の膜)はホームケアではとれません。
★プロケアとは 〇プロケア(プロフェショナルケア)では、歯のクリーニングでバイオフィルの除去、歯石除去、フッ素塗布、 検査などを必要に応じて行います。 〇歯のクリーニングはお口の中がスーッとして爽快感があるだけでなく、お茶、コーヒーといったステインの着色を除去し、 本来の歯の白さを取り戻します。 白い歯で素敵な笑顔と若々しさを保ちましょう!!
歯の痛みを経験したことがある方はどれほど皆さんの中にいらっしゃるのでしょうか。 むし歯でズキズキ痛んだり、軋むように痛んだりと歯の痛みでも様々な種類があります。
特にperと呼ばれる根尖性の歯周炎による痛みがあるのですが、こちらはとても強烈な痛みが発生し、我慢することはなかなか難しいです。
歯の痛みとは大きく分けて2種類に分類されます。1つ目は歯自体の痛みです。こちらはむし歯や歯槽膿漏などの痛みになります。 もう1つは歯の周りの痛みです。こちらは歯肉や骨などの歯周組織の炎症のため発生する痛みです。 今回は皆さんが経験したことが多いであろう歯自体の痛みについて以下でご紹介したいと思います。
歯の痛みと聞いて真っ先に思い浮かべるのがむし歯ではないでしょうか? むし歯は歯に付着したミュータンス菌等の細菌が糖分を栄養にして酸を発生させます。 症状が進行して、歯髄に近くなると痛みやしみるなどの症状が強くなり、感染が歯髄まで達してしまうと強い痛みが続くことがあります。
歯と歯肉の間から歯周病菌が侵入し、炎症を起こして歯周組織を破壊していくのが歯周病です。 原因は磨き残しなどで歯垢(プラーク)が歯に付着し、その中にいる細菌が毒素を発生させます。 この毒素が骨を破壊していくため最悪の場合は歯を支えることができなくなり、抜け落ちるといったことに繋がってしまいます。
また、歯周病はお口周りの問題だけではなく、細菌が歯肉から血液などに侵入したりすると、認知症、糖尿病などの全身疾患などにも関係してきます。
真っすぐ正常に生えてくる親知らずであれば特に問題になることはありませんが、多くの場合が斜めや横向きに生えてくることが多いため、歯磨きをする際にも磨き残しが発生しやすくむし歯や歯周病の原因となってしまい歯の痛みに繋がってしまいます。 また、正常に生えていない親知らずをそのまま放置してしまうと隣の歯と接触した際に圧迫してしまい痛みを発生させる原因にもなってしまいます。
痛みが発生している時点で上記でご紹介した症状が進行している場合がほとんどなため、できるだけ早く歯科医院で治療を受けましょう。 しかし、すぐに歯科医院に行けない人は一時的ではありますが痛みを少しでも和らげる方法をお伝えします。 あくまでも一時的なものですので、痛みが和らいだからといって放置することなく後日必ず歯科医院で治療を受けましょう。
氷や冷えたタオルなどで痛む箇所を冷やすことで症状が緩和されることがあります。しかし、重度のむし歯の場合冷やすことで逆に痛みを増してしまうこともあるため様子を見ながらにしましょう。
ドラッグストアや薬局で販売している鎮痛薬でも一時的に痛みをおさえることが可能です。
2023年12月12日
歯科医院に初診で行く場合、多くの方が初めにレントゲン写真の撮影をおこなう経験をしたことがあるのではないでしょうか。
今回はそんなレントゲン写真の一種であるパノラマレントゲン写真についてお伝えしたいと思います。
パノラマレントゲン写真の「パノラマ」とは日本語に訳すと「広い眺望」という意味になります。
この訳の通りお口全体の広い範囲を撮影する時に使用する方法になります。
撮影時にエックス線という放射線が使用されますが人体に悪影響が出るほどの放射線の量は出ませんのでご安心ください。
それでもやはり放射線と言われると本当に大丈夫なのか?と思われる方もいらっしゃると思いますのでご説明させていただきます。
私たちが生活しているこの自然界にも放射線は勿論存在しています。 そして、1年間で浴びる放射線量は1.5~2.4ミリシーベルト程度と言われています。
現在パノラマレントゲン写真1回で使用されるエックス線の放射線量は0.03ミリシーベルトとなります。
こうして見ていただけるとレントゲン写真での被ばく量は極わずかであるということがわかります。
また、レントゲン写真撮影時は鉛が入った防護エプロンを使用するため、 こちらを使用した際の被ばく量は10分の1となり、ほとんど問題になることはありません。
パノラマレントゲン写真で政府が発表している放射線の安全基準値を超えるには1年間で約2000枚程度のパノラマレントゲン写真を撮影する必要があり、これを1日あたりに変換すると約5~6枚撮影する必要があります。 これでようやく危険水準に達するレベルであり、1日にこれだけのパノラマレントゲン写真を撮影することは、まずありえません。
・症状の進行状態
むし歯などの症状を目視で確認した時に実際にどの程度症状が進行しているのか詳しい状況を把握するのに使用します。 症状の進行具合によっては歯髄や骨まで到達してしまっている場合もあるので事前に確認せずに治療を始めてしまうのは危険が伴うためです。
また、歯の間などの目視では判断が難しい場合であってもレントゲン写真を見ることでむし歯の発見も行うことができます。
・治療後の経過確認 根管治療の後などは病気が再発することがあり、治療後に問題ないかを確認するのに使用します。
・親知らずの状態 歯茎に埋まっている親知らずの状態を確認することができます。 親知らずの生えてくる方向に問題がないか、抜歯の必要性があるかの判断に使用します。
歯科矯正後に発生するトラブルの1つに「後戻り」があります。これは歯科矯正を始める前の位置に歯が戻ってしまう現象ですが、そもそもなぜ後戻りが発生するのでしょうか。 今回は、後戻りの原因や対象法をくわしくお伝えしたいと思います。
歯列矯正における「後戻り」とは、せっかく理想的な場所まで移動した歯が、歯列矯正を始める前の位置に戻ってしまう現象です。 後戻りは歯列矯正において頻発するトラブルであり、特別に珍しいことではありません。 矯正装置を取り外した直後はまだ歯や骨が不安定な状態なため、リテーナー(保定装置)を装着して固定する必要があります。 後戻りはリテーナーの使用を怠った場合や、リテーナーの使い方を誤って使用し続けた場合に生じやすいため、歯が動き終わった後も担当医師の説明によく耳を傾けて、指示を守ることで後戻りすることを防げます。
後戻りが起こる原因は先述したリテーナー以外にもあります。主に以下のようなことがあげられます。
親知らずは横や斜めなどの生え方をしている場合があります。親知らずが歯の前方に向かって傾いている場合、親知らずが移動させた歯を圧迫して押し戻すケースは珍しくありません。状況に応じて抜歯も視野に含み、対応を検討するのがおすすめです。
歯並びを乱す悪癖が残ったままだと、せっかく歯列矯正を行ったのに無意味になりかねません。たとえば「口呼吸」が習慣付いて口を開く癖が付いていると、せっかく矯正した歯並びが再び乱れてしまう原因になってしまいます。また「舌癖」にも注意が必要であり、舌で前歯を押し出す癖があると、出っ歯を誘発することにもなります。
歯は「歯槽骨」によって支えられていますが、歯周病になってしまうと歯槽骨が弱り、歯がグラグラと揺れたり、動いたりしやすい状態になってしまいます。歯列矯正の直後は歯が動きやすい状態なので、歯周病により歯槽骨がダメージを受けていると、健康な人と比べてより後戻りしやすくなってしまいます。
リテーナーは「期間」と「方法」を正しく守って装着する必要があります。必要な保定期間は目安として2~3年で、医師の診断なく自己判断でリテーナーの使用を止めるのは厳禁です。
先述したとおり、口呼吸・舌癖がある場合は、癖なので意識的な改善が大切になります。 しかし、それだけで解決できない場合はMFT(口腔筋機能療法)による訓練で解決をするのがおすすめです。
歯周病も歯列を乱す原因になると先述しました。この問題を避けるためには、歯磨きによって口腔環境を衛生的に保つ以外に方法がありません。食後の歯磨きを徹底して、歯周病にならないように気をつけましょう。
2023年12月6日
お子さんの虫歯予防の選択肢として「シーラント」があります。 しかし、「シーラント」と言われても何をおこなうのか不明な方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は「シーラント」についてお伝えさせていただきます。
シーラントは生えて間もない6歳臼歯や乳歯の奥歯の溝をプラスチック樹脂で埋めることで汚れが付着しにくくする予防方法です。
奥歯は歯磨きの際に歯ブラシが届きにくいため、虫歯になりやすい場所になります。 そのため溝を埋めることで汚れが溜まりにくくなり虫歯になるのを予防する効果があります。
また、シーラントはフッ素も含まれているため歯の表面を強化する副次的効果も見込めます。
①歯の清掃 まずはキレイに歯を清掃します。汚れが残ったままプラスチック樹脂を流し込んでしまうと、その汚れが虫歯の原因となってしまうこともあります。 そのため、シーラントをおこなう歯は治療前に必ず清掃をおこないます。
②薬(接着目的)をつける プラスチック樹脂をただ流し込むだけではしっかりと固定できません。 歯の溝にしっかりとシーラント剤が接着するように、専用の薬品をつけていきます。
③シーラント剤を流し込んで固める シーラント剤を歯の溝に流し込んで、光を当てることで固めます。 固め終わった後に噛み合わせのチェックを行い問題がなければ終了です。
治療後は歯の凸凹していた部分がつるつるで違和感があるかもしれませんが、汚れが付きにくく、さらについた汚れも落としやすくなっています。
シーラントはあくまで奥歯の溝を埋めて、虫歯になりにくくするためのものです。 シーラントをおこなったからといって虫歯にならないわけではありませんので注意が必要です。 虫歯予防の基本は丁寧な歯磨きです。しっかりと毎日のセルフケアを行い定期的に歯科医院で診てもらうことで1本でも多くご自身の歯を残していくことができます。