2023年7月4日
こんにちは! いわつか歯科クリニックです。
疲れが溜まっているときや体調が悪いときに、唇の周りにできる水膨れに悩まされる人もいるのではないでしょうか。それは「口唇ヘルペス」と呼ばれる感染症かもしれません。今回は口唇ヘルペスの原因や症状、注意点などをお伝えしたいと思います。
口唇ヘルペスは、唇やその周辺に痛みを伴う小さな水膨れができる感染症の一つです。感染して免疫ができても、疲れやストレス、風邪などで身体の抵抗力が落ちたときなどに再発を繰り返しやすいという特徴があります。
口唇ヘルペスは、「ヘルペスウイルス」に感染することで発症します。人間に感染するヘルペスウイルスの中でも、口唇ヘルペスの原因となるのは「単純ヘルペスウイルスI型」です。
「単純ヘルペスウイルスI型」はありふれたウイルスです。多くの場合、子供の頃に初めて感染します。そのときは症状がないか、症状があっても軽いことが多いようです。しかし、大人になって初めて感染すると、発熱や頭痛などの症状を伴い重症化することもあります。
唇や口の周りにピリピリ、チクチクという痛みや違和感、かゆみなどを感じます。再発を繰り返している人は、この段階で口唇ヘルペスの再発に気付くこともあるようです。
自覚症状があらわれてから数時間経過すると、かゆみや違和感のあった部分が赤みを帯び、腫れてきます。
自覚症状がみられてから2~3日のうちに、赤みを帯びて腫れた部分に水膨れがあらわれます。小さな水膨れが集まるように合体し、大きな水膨れになることもあります。必ずしも水膨れがあらわれるわけではなく、赤みだけのこともあるようです。
自覚症状があってから1~2週間ほどで水膨れはかさぶたとなり、症状は徐々に治まっていきます。口唇ヘルペスは唇の周辺によく起こりますが、口腔内や鼻の下、頬、目の周り、首などにできることもあります。
口唇ヘルペスの治療には、「抗ウイルス薬」と呼ばれる内服薬や外用薬(塗り薬)が用いられます。抗ウイルス薬には、ウイルスの増殖を抑制し症状を抑える効果があります。症状があらわれたら、できるだけ早い段階で治療を開始することが望ましいです。
内服薬が効かない場合や症状が重い場合は、内服薬の変更や点滴注射を行います。ときには入院治療が必要になることもあります。
口唇ヘルペス用の抗ウイルス薬は薬局などでも購入可能です。過去に口唇ヘルペスを発症したことがある人が再発の前兆を感じたときなどには役立つでしょう。ただし、口唇ヘルペスは不適切な薬を用いることで症状が悪化する場合があるため、市販薬を使用する際は注意が必要です。
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2023年6月27日
歯が白いと清潔感があり、相手へ良い印象を与えます。そのため、ホワイトニングを行っている人もいることでしょう。しかし、なかなか効果を実感できない人も、中にはいるのではないでしょうか。ホワイトニングの効果は、施術後すぐに実感できる場合とそうでない場合があります。
今回は、ホワイトニングの効果を実感するのにかかる期間についてお伝えしたいと思います。
ホワイトニングの効果が実感できるまでの期間は、個人差があるといわれています。元々の歯の形や着色汚れの程度が、人によって異なるからです。一般的には、施術をしてから数日~2週間ほどで効果が出るとされています。しかし、人によっては3か月程度かかる場合もあるようです。
また、ホワイトニングの種類によっても、効果が実感できるまでに違いがあります。
オフィスホワイトニングとは、歯科医によって行われる専門的なホワイトニングです。一度の施術で、ある程度の効果を実感できるケースが多いとされています。
しかし、オフィスホワイトニングは強い薬剤を使用して行うため、希望の白さよりも明るくなりすぎてしまうことがあります。そのため、1回の施術で希望の白さを目指すよりも、数回繰り返して徐々に白くしていく方が安心です。その分、効果が実感できるようになるまで時間がかかるかもしれません。
ホームホワイトニングとは、自宅で行うホワイトニングのことです。セルフケアのため、歯科クリニックで使用される薬剤よりも弱いものを使用します。
そのため、ゆっくりと時間をかけてホワイトニングを行うことになるでしょう。毎日ケアすることで、徐々に歯が白くなっていくため、効果を実感しにくいかもしれません。しかし、歯科クリニックに通わずにホワイトニングができるため、とても手軽なうえ、自分のペースでセルフケアが行える点はメリットでしょう。
ホワイトニングは一度行えば終わりというものではありません。ホワイトニングの効果を持続させるためには、定期的にホワイトニングを行う必要があるでしょう。また、歯科クリニックや自宅でのケアに加え、食生活を意識することが大切です。
ホワイトニングの効果を持続させたいのであれば、ダブルホワイトニングがおすすめです。デュアルホワイトニングとも呼ばれており、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行います。
まずは歯科クリニックでオフィスホワイトニングを行い、効果を実感できる程度の白さに仕上げます。その後、歯の白さを維持するために、自宅でホームホワイトニングを行います。こうすることで、日々の食事による着色汚れをホームホワイトニングでケアできるのです。
また、ホワイトニング後の「あと戻り」を防ぐ効果も期待できます。ホワイトニングで歯を白くすると、歯は元の白さに戻ろうとしてしまい、施術前の色味に戻ることがあります。ホワイトニング後の「あと戻り」を防ぐためにもダブルホワイトニングは効果的といえるでしょう。
姿勢が歯並びに影響を与えてしまうことはご存知でしょうか。歪んだ姿勢は色々なところに悪影響を与えますが、実は歯並びもそのひとつ。逆に、歯並びが姿勢に影響を与えることもあります。今回は歯並びと姿勢の関係性についてお伝えしたいと思います。
歯並びは、遺伝や生活習慣の影響を受けています。顎の形や大きさなどの骨格、歯の大きさ、はえ方、出っ歯(上顎前突)や受け口(反対咬合)といった歯並びは、遺伝しやすいといわれています。
指しゃぶりや舌の癖、口呼吸などの癖や、頬杖や猫背のような日頃の姿勢などの生活習慣も歯並びに関係しています。中でも口呼吸は頭の位置が前方向に傾きやすく、猫背になる傾向があります。同様に、猫背の人は口呼吸になりやすいともいわれています。
何気なくしている片足立ちや足を組むなどの姿勢は身体の歪みにつながり、身体全体のバランスを崩してしまいます。姿勢が崩れると身体の不調が出やすいのはもちろん、どちらか左右に傾いていると歯の中心線のずれが起こり、歯並びや噛み合わせにも影響が出てきます。
また、しっかり噛めない場合、歯並びや噛み合わせに原因があると思いがちですが、実はお口の中の問題だけではありません。日頃しっかり足の裏を付けて立っているのか、足の裏を床に付けて食べているのか、そして噛むときの姿勢によって、噛む力も変わってきます。
このように、身体はつながっているので、どこかが崩れるとバランスを取るために様々な部分がずれていきます。歯並びが悪くて姿勢が悪くなることもあれば、姿勢が悪くて歯並びが悪くなることもあり、歯並びと姿勢は相互関係にあるといえます。歯科矯正をして歯並びを整えたとしても、悪い姿勢や癖が原因で後戻りしてしまうということも珍しくありません。
猫背になると頭の位置が前方向に傾く状態になります。それに合わせて身体全体がバランスを取ろうとし、自然と姿勢が悪くなっていきます。
また、猫背の前かがみの姿勢は肺を圧迫してしまうため、呼吸もしづらくなります。酸素を確保しようと口呼吸になりやすいのです。口呼吸のように常に口があいた状態が続くと、唇で前歯を抑えることができなくなり、舌の位置や顎の位置が下がってしまいます。その結果、出っ歯(上顎前突)や口呼吸、噛み締め癖、顎の下のたるみによる二重顎などの原因になってしまいます。
歯並びは、舌が前歯を押す力と、お口の周りの筋肉が歯を締め付ける力のバランスで成り立っています。歯並びと姿勢の関係は、思った以上に密接なのです。
2023年6月20日
歯が痛くなり歯医者に行ったら、むし歯が見つかり、麻酔の注射をして治療してもらったことありませんか? 実は歯科治療は、外科治療に含まれる医療行為です。上記の例に限らず歯科治療では、抜歯などの痛みを伴う処置が行なわれることが比較的多いので、 麻酔が欠かせません。麻酔が終わったあとは、しばらくの間食事を控えるよう指示されます。 これはどうしてなのでしょうか?そしてどれくらい経てば、食事を再開してもよくなるのでしょうか?
歯医者の局所麻酔法は、表面麻酔法・浸潤麻酔法・伝達麻酔法の3種類あります。
歯ぐきに麻酔薬を塗って、歯ぐきの表面のみの感覚を痺れさせる方法です。歯そのものには効きませんので後述する麻酔の注射が欠かせませんが、麻酔の注射に先立って表面麻酔を行なうことで、注射の痛みを軽減する効果があります。
痛みを取り除きたい歯の周囲の歯ぐきに注射して行なう麻酔法です。歯医者の麻酔といえば、この方法がイメージされるほどメジャーな方法です。 むし歯の治療から親知らずの抜歯まで、非常に良く効きます。 注射の痛みを軽くするために、細い注射針を使ったり、前述した表面麻酔を行なったりします。
伝達麻酔法は、麻酔が効きにくい場所や、浸潤麻酔法よりも広い範囲に麻酔を効かせたい時に行なわれる麻酔法です。 脳から出てきた神経の途中の部分に麻酔薬を効かせることで、そこから先の部分の感覚を痺れさせます。 麻酔効果が、浸潤麻酔法よりも広い範囲に及ぶ上に、持続時間が長いのが特徴です。
麻酔の効果が残っている間は、頬や舌を噛んでも痛みがないので、知らない間にケガをしてしまう可能性があります。 また、熱いもので火傷をするリスクもあります。
そのため麻酔が覚めるまで、食べるのは避けなければなりません。食事を再開するときは、柔らかめのあまり噛まなくてもすむような食事にするほうが安心です。
表面麻酔法だけで麻酔が終了することは稀です。ぐらぐらの乳歯の抜歯等を除いて、ほとんどの場合、浸潤麻酔法も併用します。表面麻酔法だけの麻酔であれば、10~20分ほどで麻酔の効果がきれます。
一般的な局所麻酔薬では、血管収縮薬が配合されています。使用した麻酔薬の本数にもよりますが、おおむね2~3時間は処置後も効果が持続します。この間、食事は控えるようにしてください。
麻酔の本数や個人差による違いで、麻酔の持続時間はさらに長くなることもあります。2~3時間以上経っても痺れた感じが残っているなら、食事を控え続けるようにしてください。
スキャンドネストという局所麻酔薬があります。この麻酔薬には、血管収縮薬が含まれていません。そのため、20~30分ほどで麻酔の効果がきれます。 麻酔の効果がきれた後は、食事を再開して大丈夫です。
伝達麻酔法は、麻酔が効き始めるのに時間がかかる反面、処置後麻酔の効果が浸潤麻酔法よりも長時間持続します。伝達麻酔法の効果は、4~6時間続くことが一般的です。もちろん個人差がありますので、場合によっては半日近くも効果が持続することもあり、麻酔が覚めるまでの間は、浸潤麻酔法と同様、食事を控えるようにしてください。
歯周病と全身疾患の関係性についての研究が進んでいることをご存知でしょうか? 例えば、歯周病と肺炎です。肺炎の中でも「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」というものがあり、誤嚥をしたときに口の中にいる歯周病菌が気管に侵入し、肺で炎症を引き起こします。 今回は、もっとも患者数の多い「糖尿病」と歯周病の関係についてお伝えしたいと思います。
血液の中には、リンパ球が含まれています。このリンパ球は免疫システムの1つで、細菌などの感染症に対して効果を発揮します。歯周病は、歯周病原因細菌が活発になると進行し悪化してきます。糖尿患者さんは、免疫システムであるリンパ球が歯茎にまで届かないため、細菌の活動も活発になりやすいのです。
糖尿病患者さんの特徴として、「感染症に陥りやすい」ということがあります。これは、リンパ球など免疫システムの問題があり、健康な人に比べて細菌感染に弱いためです。
唾液には、口の中を湿らせる役割や、食事を分解する役割、飲み込みやすくする役割などがあります。
他にも、大きな仕事として唾液が担っているのが「虫歯や歯周病の原因細菌の活動を抑制すること」です。糖尿病の患者さんは口が乾きやすいです。これは、高血糖でいるときの身体との浸透圧の関係です。口が乾きやすい時というのは、唾液が分泌できていない状態でもあります。唾液の分泌量が少なくなるため、細菌の活動性を抑制できず、歯周病が進行してしまいます。
歯磨きは、1回だけしっかり磨いても意味がありません。毎日磨くことが大切なのです。そのため、毎日の歯磨きによってできる限り綺麗にしましょう。
歯ブラシだけを使って歯磨きをする人が多いのですが、歯ブラシだけでは十分に口を綺麗にできません。デンタルフロスや歯間ブラシなども併用して、歯と歯の間にある汚れを除去しましょう。
歯がなければ噛むことはできません。入れ歯やブリッジなどで補い、歯の代わりとなるものを入れましょう。そして、噛むことができれば食後の血糖値も上がりにくくなる傾向にあります。
虫歯や歯周病があると、満足に噛むことができません。しっかりと噛んで食事をするためにも、口の中を健康に保っておくようにしましょう。
2023年6月13日
セラミックの歯は天然の歯と遜色がないくらい透明感があり、審美性の高い歯を再現します。 しかし、いくらセラミックのきれいな歯を選択しても、いずれは劣化してしまいます。 それでは、セラミックの歯をできるだけ劣化させずに長く使うためには、どのようのケアや使い方をしていけばよいのかお伝えしたいと思います。
セラミックはある程度の強度と透明感があり、色調も歯にかなり近似した材料です。素人の目には、一見すると歯と見間違えることもあります。 以前のセラミックは脆弱で、綺麗だけどすぐ割れるというのが常識でしたが、最新のセラミックは強度のあるものもあります。 しかし、残念ながらセラミックでの治療を日本の健康保険制度で受けることはできませんが、お金をかけてでも治療を受ける価値は十分にあります。
セラミックの寿命は個人差が大きく、一概に何年と述べることは難しいです。一般的な補綴物(被せ物や詰め物)の寿命は7〜8年と言われていますが、それ以上使用できることも多々あります。 材料的な劣化や偶発的な力による破損は仕方がないとしても、セラミックで詰めた所や被せた所は、毎日のセルフケアや歯科医院でのメンテナンスをすることによって、寿命を延ばすことが可能です。
セラミック歯の寿命は、材料の選択、習癖のコントロール、日々のケアが重要です。
セラミックの中でも特にジルコニアを選択すると、破損というリスクはかなり低くなります。 ガラス系セラミックやハイブリットセラミックは、どうしても破損のリスクは高くなります。また、ハイブリットセラミックは変色もしやすいです。 メタルボンドも金属の部分は破損しにくいですが、セラミックの部分は破損しやすいです。よって長持ちさせるという意味では、材料の選択をする際にジルコニアを選択するとよいでしょう。
歯ぎしりや食いしばりをしている人は、セラミックの破損のリスクが高いです。 人間の咬む力は、自分の体重くらいあると言われています。そのような力でセラミックに力を加え続けると、どうしても破損のリスクが高くなってしまいます。 歯ぎしりや食いしばりの習癖がある人は、ジルコニアのような強度があるセラミックを選択し、かつ治療後は保護用のマウスピースを作製し、少しでもセラミックに力をかけないことが大切です。
セラミックの詰め物や被せ物と咬み合わさる歯の形が尖っている場合や、セラミックを入れた側でよく咬む癖のある人は、セラミックが破損しやすいです。 歯の形が尖っている場合は歯の形を修正して、セラミックに力の負担がかからないようにし、咬み癖がある人は食事の際に意識して、均等に食べることが大切です。
セラミックは従来の金属やプラスチックに比べて汚れが付きにくいため、虫歯や歯周病のリスクは低いとされています。 しかし、自分の歯に比べれば虫歯や歯周病にはなりやすいです。そのため、しっかりとセルフケアができないとセラミックの中で虫歯になって、歯肉が炎症を起こして歯周病を引き起こすことがあります。 虫歯や歯周病になることによって、セラミックの寿命が短くなります。
転位歯とは、理想とする歯列から歯牙が逸脱して生えてくることです。 転位歯が生じると見た目の問題だけでなく、自分で清掃がしにくくなるため、虫歯や歯周病にもかかりやすいです。転位歯が生じないようにするためには永久歯が萌出する前からの対策が重要になります。
歯が転位して萌出する原因には、次のような要因が挙げられます。
現代の食事は硬いものをあまり咬まなくなったため、柔らかいものが中心となりました。その結果、顎の成長が未発達になることもしばしばあります。 これにより本来できるはずの歯の萌出スペースがなくなり、転位歯が起こる可能性があります。
生まれつき持っている疾患を先天的疾患と言いますが、これが口腔内に影響すると転位歯が生じる可能性があります。 代表的な例は口蓋裂です。口蓋裂は日本人の中では500人に1人の割合で生じる先天性疾患です。口蓋裂は生まれつき口蓋が裂けていて、口腔と鼻腔が繋がり、摂食障害や発音障害、呼吸障害などの様々な障害が生じます。
日本人は顎が小さいため、親知らずがよく横向きに生えてきます。 横向きに生えた親知らずは、その萌出力で臼歯部を押すことがあるため、その力が前歯部や小臼歯部に伝わり、転位歯が生じることがあります。親知らずの抜歯が根本的な解決方法になります。
永久歯が正しい時期に萌出しようとした際に、口腔内に先行乳歯が残存すると、永久歯の正しい萌出を阻害します。よって後続永久歯が転位歯として萌出してくることがあります。 永久歯の頭が見えた状態で、先行乳歯が残存している場合は、速やかにかかりつけの歯科医院で乳歯を抜歯してもらうことをお勧めします。
転位歯によるリスクには、次のようなものがあります。
転位歯が生じると上顎の歯と下顎の歯がうまく咬み合わなくなり、食べ物をうまく咬めなくなり、咀嚼障害が起こることがあります。 また咬めなくなる部位が出現することにより、他部位に負担がかかることになり、咬合性外傷を引き起こすこともあります。
転位歯が生じると歯列のバランスが崩れるため、見た目が悪くなります。特に前歯部で転位歯が生じている場合は笑った際に歯が見えるため、審美障害を引き起こしやすいです。
転位歯が舌側または口蓋側に生じた場合、話すときに舌の動きを阻害することがあるため、話しづらくなる場合があります。
転位歯が生じると、セルフコントロールが難しくなります。特にデンタルフロスが通しにくい場合は、隣接部から虫歯や歯周病になりやすいです。
転位歯は顎骨の成長不足、及び顎骨の幅が足りないため、また先天的な疾患などによって、歯牙が歯列弓の外側、または内側に生えてきてしまう歯牙のことです。 転位歯を引き起こさないためにも、乳歯列期や混合歯列期からしっかりと予防することが大切になってきます。
2023年6月6日
自然に取れた歯石を確認してみると黒い。歯石は本来白っぽいはずなのに「なぜ黒いの?」と不安に思ってはいませんか? 急に取れた歯石が、黒っぽいと不安になりますよね。 歯石が黒くなるのには、きちんと理由があります。 今回は、歯石が黒くなる原因や黒い歯石の取り方についてお伝えしたいと思います。
黒い歯石は「縁下歯石」とも呼ばれ、歯周ポケットの中に付着します。 そのため外側からは見えず、デンタルミラーで確認をしてもわかりにくいため、気づかないケースが少なくありません。
白っぽい歯石とは異なりゆっくりと時間をかけて形成されていくため、歯への密着力が強力になり、除去するのが困難なケースが多いです。
本来白っぽい歯石が黒くなるのは、歯磨きなどで歯茎から出た血や滲出液(しんしゅつえき)という組織液のミネラル成分が、プラークと混ざって石灰化するためです。
歯茎から出血する頻度がほとんどない場合、黒い歯石ができることはあまり考えられません。 黒い歯石が形成される条件として、頻繁に小さな出血が起こっていることが挙げられるためです。
そして、歯茎から頻繁に出血するのは、歯周病を患っている可能性が高く、歯周病の進行度も高いといえる状態です。 よって、歯茎からの出血が頻繁である、もしくは黒い歯石があることを確認できた場合、放置しておくのは危険であると判断できます。
歯石の放置は歯周病を悪化させ、歯を溶かしてしまうリスクを上げます。 それだけではなく、歯周病菌の一つである「P-ジンジバーリス」は、血液中の鉄分を栄養として活性化し、ジンジパインという酵素を出すことがわかっています。
ジンジパインは血液中に入り込み、身体を巡って心筋梗塞、糖尿病、アルツハイマーといった病気になるリスクをも上げるため、長期間歯石除去をしていない方や口臭が気になる方は、歯科医院で歯石を除去してもらいましょう。
歯が痛くてもすぐに歯医者に行けない場合は、まず応急処置を行う必要があります。 ただし、間違った処置を行うと症状を悪化させてしまう恐れもあるので注意しましょう。
そこで今回は、ご家庭でできる応急処置方法や注意点をお伝えしたいと思います。
市販薬で痛みを緩和する
通常、歯科医院では痛み止めにロキソニンを処方されることが多いです。 歯科医院のロキソニンは、市販薬ならロキソニンSやバファリンなどで代用が可能です。 正露丸も歯痛に有効ですが、他の薬とは異なり痛むところに直接詰め込んで使用します。
血液量の増加による神経の圧迫で、歯が痛むケースがあります。 血液の流れを一時的に抑えるためには、患部を冷やしましょう。 氷や保冷剤などをタオルで巻いて外側から患部を冷やしたり、氷を口に入れて直接冷やしたりする方法があります。 ただし、歯周病や知覚過敏、抜歯による痛みは、患部を冷やすことで痛みが悪化する恐れもあるので、虫歯の場合にできる応急処置と理解しておきましょう。
虫歯などで歯に穴が空き、食べカスが浸入することで歯が痛むケースがあります。 その場合は、歯磨きをしたり口をゆすいだりすると効果的です。 なかなか食べカスが取れない時は、デンタルフロスで食べカスを取り除くことがおすすめです。
塩水は、細菌を減らす効果が期待できます。 塩水でうがいをする場合は、グラス1杯の常温水またはぬるま湯にスプーン半分ほどの塩を入れたもので行いましょう。 患部だけではなく、口全体をゆすいでも構いません。 歯肉が腫れている場合には、イソジンなどうがい薬ですすぐのもおすすめです。 イソジンについては、ヨードアレルギーがある場合には使用してはいけないため、注意しましょう。
歯が痛む際の応急処置方法を間違えると症状を悪化させてしまう恐れがあります。
歯ブラシや爪楊枝などで痛い箇所に触れると、刺激によって痛みが悪化してしまいます。 そのため歯磨きをする際には、なるべく痛いところに触れないように優しく磨くことがポイントです。 また指で直接触れると、手に付着している菌が患部に入り、痛みを悪化させてしまう恐れがあるので注意しましょう。
飲酒や入浴、運動は、血管の拡張や血流の増加を招く行為です。 飲酒の場合は、一時的に神経中枢が麻痺するので痛みを覚えにくくなりますが、血流が促進されるので後に強い痛みを覚えるケースがあります。 アルコールだけではなく、甘い飲み物や炭酸飲料も刺激が強いので控えたほうがいいでしょう。
たばこの煙に含まれる有害物質は、患部を刺激して炎症や痛みが悪化してしまう恐れがあります。 血液循環が悪化して歯肉に酸素が行き渡らなくなると、歯周ポケットの中で歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。 この状態は、歯周疾患が進行しやすいので注意しましょう。
2023年5月30日
歯科へ通うのは、虫歯の治療のためという方が圧倒的に多いとは思いますが、最近では、歯周病も注目されてきましたし、歯やかみ合わせをより自然に,健康的で美しく治療する,「審美歯科」の需要も大変増えています。
健康な歯を綺麗に整えたい場合は、「ホワイトニング」があります。 すでに銀歯やプッラスチックのかぶせものが入っている場合で、より丈夫で美しさの長持ちをご希望の場合は、セラミックのかぶせものが適応となります。その他にも歯並びの治療などがあります。 歯は、やはり健康的な美しい白さを望まれる方は多いのではないでしょうか。それを永く保つことができれば、とても価値のある治療だと考えています。
たとえ、虫歯が無く健康的な歯だったとしても、色素沈着が目立つ歯は、鏡の中の自分の歯を見ても、あまり気持ちのいいものではありません。歯の黄ばみや茶渋を気にするあまり、人の視線を気にして、大きな口を開けて笑うことができないということで、審美歯科で色素を取り除く治療を受ける方もいらっしゃいます。これは,エアフローという器械で特殊なパウダーを歯に吹き付けて除去することが可能です。歯の内部にくすみや変色がある場合には、適応外となります。歯の状態によって、対応方法は違いますのでまずはお近くの歯医者さんにご相談してみてはいかがでしょうか。
また、歯並びの悪さが原因で、顔の印象が悪くなる場合があります。これを整えるのは「矯正治療」です。
歯ぐきの黒ずみを気にされて審美歯科を目的に相談される方も増えてきています。実は、歯ぐきも、メラニン色素によってシミが残るなどして、黒ずんで来ることがあります。この黒ずんだ歯ぐきは、レーザー治療で改善できる場合があります。治療によって、きれいなピンク色に回復させることができる場合があります。