2024年5月30日
こんにちは! いわつか歯科クリニックです。
いわつか歯科クリニックに通う皆様が楽しくお食事できる様にサポートし、 友達や家族で食事を楽しんでもらえることを望んでおり、
地域の方々のお口の健康管理を安心して任せていただける、かかりつけ歯科医院として診療してまいりますので、 お口のことでお悩み事がありましたらお気軽にご予約、ご相談ください。
歯肉炎は歯周病の一種であり、子どもはかからないものと思われがちですが、実際はそうではありません。 「萌出性歯肉炎(ほうしゅつせいしにくえん)」という子ども特有の歯周病があるくらいですから、小さなお子さまがいらっしゃるご家庭でも、歯茎の状態のチェックは必要になります。
萌出性歯肉炎とは、その名の通り歯が生える(萌出する)際に発症する歯肉炎で、生えてくる途中の歯の周囲に炎症が生じます。 その結果、歯茎が赤く腫れるのです。ただし、あくまで歯肉炎であり、細菌感染や炎症反応は、歯茎のみにとどまりますので焦る必要はありません。 大人の歯周病のように、顎の骨まで破壊されるて歯が抜け落ちてしまうこともありませんので落ち着いて対処するようにしましょう。
子どもの歯肉炎の症状が認められたら、できるだけ早めに歯科を受診しましょう。 萌出性歯肉炎は少し特殊なので、状態によっては治療が不要なことも多いです。 なぜなら、歯が生えてしまえば、清掃性の悪さも自ずと改善されるからです。一方で、積極的な治療が必須となることもあるため、まずは専門家に診てもらうことが重要になります。
萌出性歯肉炎の主な原因は、“磨き残し”なので、正しい歯磨きの方法を身に付けることが症状の改善および予防になります。 お子さまのお口の健康を守るためにも、定期的にブラッシング指導を受け、正しい歯磨き習慣が身に付くように促しましょう。
このように、子どもにも歯肉炎になるリスクがあります。大人のように重症化することは稀ですが、歯やお口の発育に悪影響を及ぼすことがあるため、十分に注意してください。
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2024年5月28日
歯医者で治療を受ける際は麻酔を使うケースが多いですが、麻酔が切れるまでどのくらいの時間がかかるのか気になるところです。
治療した場所だけではなく、唇もなんとなくはれているような気がしますし、痺れもあるのでなるべく早く麻酔が切れて欲しいと思う人も多いでしょう。
歯医者で使われている麻酔の持続時間には、浸潤麻酔法と伝達麻酔法、表面麻酔法の3種類あり、それぞれ効き目の持続時間は異なります。
一般的な浸潤麻酔法の効き目の持続時間は2〜3時間で、伝達麻酔法の場合は4〜6時間です。表面麻酔法であれば、10〜20分ほどで麻酔が切れるでしょう。
歯医者で使用される3つの麻酔方法がそれぞれどのようなケースで使われるか、その特徴などを解説します。
歯医者で使われる麻酔は、全て局所麻酔で、麻酔が効いている間でも意識を失うことはなく、体の他の部分にも痺れはありません。
浸潤麻酔法は虫歯の治療から親知らずの抜歯まで、歯医者で幅広く使われる麻酔方法です。
痛みを取り除きたい部分の歯茎に麻酔薬の入った注射をします。注射自体の痛みを軽くするために、細い注射針を使用したり、表面麻酔を行うケースもあります。
浸潤麻酔法の効力は2〜3時間持続しますので、その間の食事は控えてください。また、麻酔の持続時間には個人差があり、一般的な持続時間を過ぎても痺れが残っている場合は、痺れが治るまで食事は控えましょう。
伝達麻酔法は、浸潤麻酔法より広範囲で麻酔を効かせたいときや、麻酔が効きにくいケースで使われる麻酔方法です。
脳とつながっている神経の途中の部分に麻酔をすることで、そこから先の部分の感覚をしびれさせるため麻酔が効き始めるのに時間がかかり、麻酔の持続時間も長めです。
麻酔の持続時間は個人差があり、麻酔が切れるまで半日近くかかるケースもあります。麻酔から覚めるまでは食事は控えましょう。
表面麻酔法は麻酔の注射前に注射の痛みを軽減するためや、ぐらぐらの乳歯を抜くときなど軽い麻酔に使わている麻酔方法です。
歯茎に麻酔薬を塗り、歯茎の表面だけ痺れさせます。
表面麻酔法を単体で使用するケースは少なく、ほとんどが浸潤麻酔法の前に使用されています。
2024年5月23日
乳歯や生えたての永久歯は表面が柔らかいためむし歯になりやすく、進行も早いのが特徴です。 むし歯にならないためには日頃の予防が大切になりますが、具体的にどのようなことをすればよいのか不安をお持ちの親御さまも多いのではないでしょうか。
乳歯はいずれ抜けて永久歯に生え変わるものですが、だからといって乳歯のむし歯を軽視してはいけません。 乳歯の役割のひとつとして、永久歯を正しく導くという役割があります。 むし歯によって乳歯が早期に抜けてしまうと、その周囲の乳歯が傾いたり寄ったりして、その後に生えてくる永久歯の歯並びが乱れる原因となります。 また、乳歯のむし歯が進行すると、その下で育っている永久歯の形成にも悪影響を与える場合もあります。
もうひとつ乳歯の役割として、食べ物をよく噛むということがあります。 むし歯によってしっかり噛むことができなくなると、顎の発達が妨げられて、永久歯が生えるためのスペースが確保されず、歯並びが悪くなってしまうリスクがあります。
まずは、毎日の正しい歯磨きです。 小さいお子さまが歯磨きをすることはまだ難しいので、必ず仕上げ磨きをして食べかすを残さないことが重要です。
また、お口の中に長時間食べ物が滞在することで、むし歯ができやすい環境になってしまうので、ダラダラ食べをしないようにすることも大切です。
さらに、むし歯菌は糖分を多く摂取することで歯の表面に付着しやすくなるため、お子さまの食べ物や飲み物の糖分の量に気をつけることも、むし歯の予防につながります。
ご自宅での予防と併せて、歯科医院での予防も行いましょう。
子どものむし歯は進行が早いのが特徴ですので、定期的に歯科医院での検診で、お口の状態をチェックし、プロのクリーニングでプラーク(歯垢)をしっかり落とすことは大切です。 定期検診はお子さまが小さいうちから通うことで歯科医院に慣れることにもつながります。
また、当院ではお子さまのむし歯予防として「フッ素塗布」と「シーラント」の予防処置も行っています。 フッ素塗布は、歯の再石灰化を促進することで歯質を強くし、むし歯になりにくくしたり、初期のむし歯を修復したりする効果が期待できます。 シーラントは、奥歯の乳歯が永久歯に生え変わったタイミングで行うむし歯予防で、歯ブラシが届きにくく磨き残しの多い奥歯の溝を埋めて、むし歯にならないように守ります。
乳歯の頃からむし歯を予防することは、その後の永久歯にもよい影響を与えます。 大切なお子さまが大きくなっても歯のトラブルで悩まないよう、ご自宅での歯磨き、食習慣、そして歯科医院での定期検診で、健康なお口をプレゼントしてあげましょう。
2024年5月21日
予防歯科では、歯のクリーニングである「PMTC」を行います。
歯を白くするホワイトニングと混同されている方も多いようですので、今回はそんな歯のクリーニングについてわかりやすく解説します。
PMTCは、日本語に訳すと「専門家による機械的な歯のお掃除」です。
普段は歯を削るために用いるハンドピースに、専用のブラシを装着して歯面を磨きます。
歯磨きの専門家である歯科衛生士が1歯1歯ていねいに磨き上げるので、施術後は歯面がツルツル、ピカピカになりますよね。
歯が持つ本来の白さを取り戻せることもあり、ホワイトニングと混同されがちです。
ただし、「漂白処置は行いません」のでご安心ください。
歯のクリーニングの予防効果として、ぜひとも知っておいていただきたいのが「バイオフィルム」や「ステイン」の除去です。
これらは歯ブラシによるブラッシングでは落とすことができない汚れです。
しかも、「むし歯菌や歯周病菌の温床」ともなるものなので、定期的に取り除く必要があります。
その上で、歯のクリーニングを定期的に受けることは極めて有益といえるのです。
一度ピカピカに磨き上げたものというのは、それ以降も汚れがつかないように心がけるものです。
例えば、浴室やキッチンなどをきれいにお掃除したあとをイメージしてください。
多くの人は、再び汚れがつかないよう、日々努力されることかと思います。
つまり、予防歯科で歯のクリーニングを受けると、「口腔ケアのモチベーションも向上する」という効果が見込めます。
むし歯や歯周病を予防する上で最も重要なのは、セルフケアである「毎日ブラッシング」なので、口腔ケアへのモチベーションが上がることはとても重要といえます。
このように、予防歯科のクリーニングには、ブラッシングでは落とせない汚れを除去できるという直接的な効果と、口腔ケアへのモチベーションアップという間接的な効果も見込めます。
いずれもお口の病気を予防するためには必須の要素です。
2024年5月16日
『歯の神経はなるべく残しましょう』と歯科医院で言われたことはありませんか? そこで今回は、歯の神経についてお伝えしていきたいと思います。
『歯の神経』と言われても、いまいちピンと来ない方も多いのではないでしょうか。
そもそも神経とは、脳とからだのすみずみをつなぎ、連絡を取り合うネットワークのことをいいます。
これだけでも、歯の神経は、歯で受けた刺激を脳へと伝える大切な役割を果たしている、ということがわかりますね。
『歯が痛い、不快感がある』と感じるのは、歯の神経があるからなのです。
もしも歯の神経を取り除くと、痛みを感じなくなりますし、不快感もなくなります。
これだけみると『歯の神経があるせいで歯が痛むのか』と誤解されそうですが、痛みや不快感を感じられることは、からだの危機管理能力としてなくてはならないものです。
歯の寿命は、神経があるかないかによって、10年近く違ってくると言われています。
なるべく神経をとらずに済むように、日々のお手入れや定期検診などで管理していきましょう。
もちろん、神経をとってからも20年、30年と維持される方もいらっしゃいます。
しかし、神経をとらずに済むのであれば、とらないのが歯のためには良いでしょう。
万が一、歯の神経が死んでしまったら、信頼できる歯科医院で根気強く治療を受けましょう!
歯の神経を取り除く治療は、とても繊細な作業を行うため、時間や回数がかかります。
途中でめんどくさく感じることもあると思いますが、省略できることではないので、頑張って最後まで通院してくださいね。
しっかり治療をしたあとには、定期的な検診も受けましょう。
神経をとった歯は、むし歯になったりヒビが入ったりしても分かりにくく、発見が遅れると歯を失う可能性もあがってしまいます。
定期検診は、むし歯や歯周病を予防するためにクリーニングや検査を行います。
おくちの異変を早期発見・早期治療することで、歯の健康だけでなく、全身の健康にもつながりますので、積極的に受診しましょう!
2024年5月14日
咀嚼が脳に及ぼす効果には個人差があり、現在研究が進んでいる分野ですが、自転車を運転中に眠気覚ましにガムを噛むなど、生理学的にも物を噛むと反射神経や記憶力・集中力・判断力などが高まることがわかっています。
これは噛むという行為が脳の働きと密接につながっているからです。咀嚼をすると脳に様々な刺激が伝わり、脳細胞が活性化するのです。
お口は脳と繋がっている
口と脳のつながりは重要で言語、食欲、感覚、感情など多くの機能が関係しています。特に咀嚼と脳とは密接な関連性があります。 咀嚼は食物をかみ砕き、口から胃への消化を開始するだけでなく、口から脳への情報伝達や脳の活性化にも役立っています。健康な食事習慣と適切な咀嚼は、脳と全身の健康にプラスの影響を与える大切な要素です。
よく噛むことで、こんな効果が!
・認知力のアップ
大脳皮質の約30%を前頭前野は、コミュニケーション・感情の制御・記憶のコントロール・意思決定などの働きを担っています。しっかり噛むことでこの前頭前野の活性化が促されます。これは高齢者において顕著で、認知能力の向上につながると言われています。
・記憶力の強化
海馬は脳の中心に近い場所にあり、記憶力や空間認知能力を司っています。脳に入った情報は海馬に整理され、その後大脳皮質に保存されていきます。海馬は「記憶の司令塔」と言われる重要な部分です。そのような海馬の機能が、噛むことで活性化されるのです。
・気持ちが落ち着く
幸せホルモンとも呼ばれ、心の安定に欠かせない脳内物質「セロトニン」は咀嚼することにより増加することがわかっています。セロトニンが減少すると、気持ちが不安になったり落ち込みやすくなる他、目覚めも悪くなり、集中力も低下します。
2024年5月9日
現在、日本では「有害な業務」に常時従事する方への歯科検診が義務付けられています。 2022年10月に施行された改正労働安全衛生法により定められました。
メッキ工場や化学工場などで働く従業員は、「歯牙酸蝕症(しがさんしょくしょう)」という歯が溶けてしまう疾患にかかりやすいためです。 以前は50人以上の事業場のみに歯科検診が課せられていましたが、法律の改正に伴い、事業規模を問わず、すべての「有害な業務」を扱う事業者が対象になりました。
歯が溶けてしまえば、咀嚼や発音、見た目などさまざまなことに影響があり、食の楽しみや生きていくための自信にもかかわります。 歯を失わないように歯科検診を義務化するほど、お口の健康を守るための定期検診の受診は大切なことです。
現在国が進めている、国民全員に対し毎年の歯科健診を義務付ける制度が、「国民皆歯科検診」です。
仕事内容にかかわらず、誰もがかかる可能性がある歯周病やむし歯も、症状を放置すれば歯を失う原因になります。 この制度は、定期健診で早期の歯周病ケアなどを行うことと、国民一人あたりの生涯医療費を削減することを目的としています。
国民皆歯科検診は、2025年の義務化を目指しているところです。 義務化が決定すれば、自治体や会社の取り組みとして歯科健診を受診することができます。
歯周病は歯を失う原因の第一位です。
歯を失わないように、定期的に歯科検診を受診し、歯周病を治療しましょう。 早期発見することで、治療コストや体への負担を減らすことができます。
歯医者の定期検診は 3ヶ月に1回程度が望ましいとされていますが、状態がよければ半年に1回で十分なこともあり、患者さまにあわせてご案内します。セルフケアでは落とせない歯石や歯垢をキレイに除去し、お口の健康を目指しましょう。
2024年5月7日
通常は乳歯が20本、永久歯が28~32本(親知らずによって異なる)といわれています。それ以上に歯が生えている状態を「過剰歯」といいます。 乳歯の過剰歯はまれで、ほとんどの場合は永久歯で起こります。歯が作られる過程のどこかで、歯の卵である「歯胚」が多く作られてしまうからだと考えられています。 一般の人が見ても過剰歯があることはわかりにくく、「永久歯の前歯の隙間が離れている」「子どもが『歯ぐきに何か当たる』と言っている」などで気づくことがあります。また、乳歯が抜けたのになかなか歯が生えてこない場合も、過剰歯のサインということがあります。過剰歯のせいで永久歯の成長が妨げられている可能性があるので、乳歯が抜けて半年ほど経ってもまだ永久歯が生えてこないときには、一度歯科医院を受診してください。
過剰歯があると、お口の中のトラブルの原因になってしまうことが多いです。 永久歯の正常な成長を妨げてしまい、歯並びやかみ合わせが悪くなってしまうかもしれません。 また、過剰歯によって永久歯の歯根が溶かされてしまうこともあります。そうすると、歯根の中の神経もダメージを受け、永久歯が抜けやすくなってしまいます。ほかにも、過剰歯の周りに膿のかたまりができたり、ほかの虫歯の影響を受けて細菌感染をしてしまったりと、お口の健康のためにはよくないリスクが考えられます。 過剰歯の場所や大きさにもよりますが、発見したら抜歯をした方がよいでしょう。
過剰歯は外から見ただけではわかりにくく、レントゲン写真を撮ったときに見つかることも。お子さんが小さな頃から定期的に検診に来ていただくと、見つけやすくなります。 定期検診は、虫歯などほかのお口のトラブルも早期発見でき、お子さんの治療の負担の軽減につながります。
2024年5月2日
歯周病は歯と歯茎の間にたまった歯垢が原因となり、炎症を引き起こす病気です。 成人の約8割がかかっていると言われています。患者さんの多さから病気を安易にとらえがちですが、症状が進行すると歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。 重症化するまで自覚症状がないことから“サイレントキラー”とも呼ばれています。
「歯周病」と「歯肉炎」は似たような言葉としてとらえている人も多いですが、「歯周病」と「歯肉炎」は違います。 正しくは、歯周病という病気の1つの進行状態に歯周炎があります。
歯周病の進行状態には4段階あります。その1段階目が「歯肉炎」です。 歯肉炎は、歯の周りの歯茎だけが腫れている状態で、歯茎から軽い出血があります。 歯周ポケットの深さは2~3mmです。歯周ポケットとは歯と歯茎の間にある溝のことで、健康な歯茎の人は1~2mm程度の深さです。 歯周炎は比較的軽度の炎症なので、炎症の原因となる歯周ポケットにたまった歯垢や歯石を取り除くことで症状は治まります。
歯周病の進行状態の2~4段階目が「歯周炎」です。歯肉炎が悪化すると歯周炎に進行します。
2段階目は「軽度歯周炎」で、歯茎の腫れがひどくなり、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が破壊され始めている状態です。歯周ポケットの深さは3~5mmです。 3段階目は「中度歯周病」で、歯槽骨が歯の根っこの長さの半分近くまで破壊され、歯のぐらつきが始まる状態です。歯周ポケットの深さは4~7mmです。 4段階目は「重度歯周炎」で、歯槽骨の半分以上が破壊され、歯がグラグラと動き、最後には抜け落ちてしまいます。歯周ポケットの深さは7mm以上です。
歯周病から歯を守るために大切なことは“プラーク(歯垢)コントロール”です。
歯周病の原因は、歯周ポケットにたまった歯垢です。歯垢は細菌のかたまりで、食後4~8時間程でつくられます。つまり、食事やおやつを食べる度に歯垢がつくられるリスクがあるということです。
その歯垢を毎日の歯磨きでしっかりと落とすことがプラークコントロールの基本です。歯と歯の間や、歯と歯茎の間は歯ブラシで磨くことができないため、デンタルフロスを使いましょう。 また、歯垢が固まって歯石となってしまうとご自分の歯磨きでは落とすことができません。定期的に歯科医院で歯のクリーニングを行い、歯石と磨き残した歯垢を徹底的に落としましょう。
2024年4月30日
虫歯の治療は虫歯の進行程度によっても変わってきます。虫歯の段階は大きく分けるとC1、C2、C3、C4の4つに分けられます。それぞれの虫歯の段階がどのような症状で、どのくらいの治療回数が目安なのかを解説します。
初期段階の虫歯で、歯の表面のエナメル質が溶けている状態です。痛みはありません。
治療は、虫歯になっているところを削ってレジンという白いプラスチック素材を詰めます。治療回数は1回です。
虫歯がエナメル質の奥の象牙質まで達している状態です。痛みはありませんが、象牙質の奥の神経近くまで虫歯が達している場合には歯がしみる場合があります。
虫歯の部分を削り、詰め物をします。虫歯の範囲が広く、レジンではカバーできない場合には金属の詰め物やセラミックの詰め物をします。歯を削ってから型取りが必要となるので、治療回数は2回となります。
虫歯が歯の神経まで達している状態です。激しい痛みがあります。
神経を取り除いて、歯の根の消毒を行ったあと、歯に土台を立ててかぶせものをつくります。根の本数によって異なり、神経を取り除いて根を消毒する治療に1~4回、土台をつくる治療に2回、かぶせものをつくる治療に2回必要です。
歯の根元まで虫歯が達していて、歯の上部が溶けてしまっている状態です。神経は死んでしまい、痛みは感じません。虫歯が周囲の歯に広がるので早い処置が必要です。
歯を抜かなければいけない場合が多く、抜歯して入れ歯、ブリッジ、インプラントで失った歯を補います。歯を残せる場合には神経と根の治療を行い、土台をつくってかぶせものをします。抜歯は1回でおこなえますが、その後の入れ歯やブリッジの治療は型をとって作製し、口に合わせた調整が必要となるため治療は2回以上となります。インプラントの場合には手術をするので事前の検査や手術治療、メンテナンスなど、6回程度必要となります。歯を残す場合にはC3の虫歯の治療と同様で5~7回程度の治療回数です。